夏・風・ライダー

読書の秋・・・
 風が冷たかった。革つなぎの上にウインドブレーカーを着こんでいたが、それでも
高原を吹き抜ける十月の風は、ときとして歯の根が合わなくなるほどに冷たかった。
 ―――ちょっと甘く見たかな・・・・・・。
 そうそう、こんな書き出しで始まるんだった。今まで読んだバイク小説のなかで
一番好きな、高千穂 遙さんの「夏・風・ライダー」だ。物語は題名の夏ではなく、
10月から始まる。書斎など夢のまた夢、本棚すらない狭家生活には、読み終わ
った本はほとんどが処分か古本屋行き。時にまたむしょうに読みたくなる本がある。
 ブックオフに行くたび探してみるも見つからず、以前アマゾンで検索するもヒット
無しだったが、先日再度検索すると出品があり、しかも格安でありがたくゲット。
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明日で10月も終わり。11月の風はさらに冷たくなるが、またバイクで走りに行き
たくなった。